小中一貫教育

紫波西学園では,令和4〜5年度に学園公開研究会を開催します。

令和5年11月 8日(水)西の杜小学校・紫波第三中学校 公開研究会

目的

「郷土を愛し未来を切り拓く児童生徒の育成」

目標

紫波町版3つの資質・能力の育成

他者との関わりで必要となる資質・能力自分自身の生き方の基本となる資質・能力全ての基礎・基本となる資質・能力
・ 思考力
・ 判断力
・ 表現力
・ 自制心
・ 主体性
・ 意 欲
・ 多様性
・ 協調生
・ 感 性
・ 基礎的・基本的な「知識・技能」
・ 健康・体力・命
・ グローバル社会への対応力

研究主題

義務教育9年間を貫く学びによる児童生徒の育成
~伝え合い,響き合い,高め合う授業づくりを通して~

研究の目標

9年間にわたる長期的な展望のもとで,主体的・協働的に学べる児童・生徒を育成するために,「ふるさと学習(生活科・総合的な学習)」を中心に9ヵ年の小中一貫カリキュラムを作成すること。また「伝え合い,響き合い,高め合う」児童・生徒の姿を追究しながら,子供の学びの在り方の工夫を研究していく。

研究内容

  1. 伝え合い,響き合い,高め合う授業づくりの実践と教師のファシリテートの在り方
  2. 小・中をつなぐ算数・数学の授業の在り方
  3. 効果的なICT機器の活用方法について

研究の基本的な考え

(1)「伝え合い,響き合い,高め合う授業づくり」について

子どもたちが「伝え合い,響き合い,高め合う授業」は,主体的・対話的で深い学びとなると考える。
伝え合うには,自分で考え表現することが必要・・・・・・自律的に学ぶ
響き合うには,課題解決のために知恵と力を合わせる・・・協働的共同的共同的に学ぶ
高め合うには,学びを広げていく・・・・・・・・・・・・創造的に学ぶ
伝え合い,響き合い,高め合う「自律・協働・創造の学び」のモデルを以下のように示す。

※     主語は児童生徒                                                
1 見る・聞く・読む
2 気づいたことを発表する(伝え合う)
3 問いを立てる
4 見通しをもつ
※     教師の役割】
【効果的な情報提示】
【一人ひとりの気づきをキャッチする】
【問題意識を持たせる投げかけ】
【手がかり(既習事項や経験等)の提示】
※    5~8は児童生徒に学びを委ねる
5 解決のアイデアを考え試す(響き合う)
6 グループでよりよい解決方法を探る
7 みんなに説明する(プレゼンテーション)
8 根拠や理由を基に良い点や課題を評価する(高め合う)
【ファシリテーション&コーチング】
【拡散思考】
【収束思考】
【わかりやすく伝える】
【根拠・理由・評価】
※    9〜10はまとめと振り返り
9 自己評価 

10 振り返り

【教師からのフィードバック】
【「目標やゴールは何だったか・何ができるようになったか・次に何をすべきか」を確認させる】
【教科の特質に応じた見方や考え方の良さや今後の学習や生活に活かしたいことを自分の言葉で表現させる】
授業づくりの鍵となる教科の特質に応じた言語活動の例
国語文章を読み,その情報に基づいて議論し,そこで考えた結果,あるいは自分なりの問題相決のあり方を,適切な型を用いた作文で表現する。
社会基本的な知識を学んだ後,それを活用して柔軟に建設的に思考し,問題について検討する。
数学ある事象について,数字と記号を用いて論理的に証明する。
理科課題を発見し,仮説を立てて考察し,証明して結果を提示する。
音楽鑑賞において,楽譜の分析(アナリーゼ)と批判的検討により,楽曲を深く味わう。
美術鑑賞において,絵の分析と批判的検討により,主題を自分なりに考えてその内容に深く迫る。
保健体育ゲームにおいて,他の選手とのコミュニケーションを円滑にし,またつねに考えながら意図を持ってプレーする。
技術・家庭実習等のまとめにおいて,生活における課題解決のため,言葉や図表,概念を使用して結果を整理し,自分の考えを説明する。
英語英語で書かれたり話されたりする情報,事実や課題の背景や原因,理由をしっかりと考える。
相手が理解できるように,筋道を立てて分かりやすい英語で表現する。
総合事実に基づいて課題を見つけ,課題解決のための探求的な学習活動を通して,自己の生き方を考える。
道徳読み物資料等における道徳的価値について,事実に基づき自分の意見を述べて,人間としての生き方についての自覚を深める。
特別活動日常生活における課題解決を事実に基づき話し合い,集団や社会の一員としてよりよい生活や人間関係のあり方を考える。

授業で互いに「伝え合い 響き合い 高め合う」生徒の姿

「伝え合う」「響き合う」「高め合う」
*情報を分析し,気づいたこととその根拠や理由を述べている。
*事実に基づき課題を確認している
課題解決のアイデアを出し合っている。
*課題解決の具体的な方法を話し合っている。
*課題解決方法を試してその結果を確かめ合っている。
*学習活動の良かった点や課題について,根拠や理由をもとに評価している。


(2)小・中をつなぐ算数・数学の授業

校種間接続による小中乗り入れ指導とTTによる学習支援
  • 児童・生徒の実態把握(小6・中1)・・・基礎力の確認と各種学調から分析
  • 課題を明らかにし,学習活動の改善方法の検討
    • 単元計画に,児童生徒のレディネスを把握した授業展開と補充指導の時間の位置づけ
    • 「見方・考え方」を働かせた探究プロセス重視の問題解決
    • ICTの活用による個別最適化された学びの提供

(3)効果的なICTの活用について

①「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実

  • 全教科でロイロノートを使い、個人の気づきを視覚化して全体で比較検討し(伝え合い)、個人の課題解決をグループで検討し(響き合い)、個人でプレゼンし全体で評価する(高め合う)授業を重ねる。

②動画教材の活用、外部専門家によるオンライン授業

  • 社・理:NHKfor schoolの動画活用
  • 数:ジオジブラのシミュレーション機能を活用した図形や関数の処理
  • 総合:地域人材をオンラインで結び、課題解決の過程から成果発表まで継続的に関わってもらう

③端末の日常的な持ち帰りによる家庭学習の充実等

  • 週末及び長期休業時にAI型ドリル(ラインズeライブラリ)で自学自習する
  • 毎日持ち帰り、次時の予習課題として既習事項の復習に取り組ませるサイクルをつくる。